挿画も総てカラーの池波正太郎随筆集。イラスト素敵だわー。 池波正太郎得意の食べ物や料理屋に関する思い出や、映画の話、歌舞伎、殺陣、勉強を始めた気学について、などなど。徒然に、独特の間をもって、綴られるあれやこれや。「珠玉の池波ワールド」とあ…
ロシア語通訳者、米原万里さんの痛快エッセイ。面白かったー … が… これ読んだことあったなー。たぶん。実家にある気がする、母のが。いやいい。面白かったので。 国が違うと、文化が違うと、言葉が違うと、常識は簡単に非常識になる、ってことをとてもわか…
解説漫画を伊東理佐が。 なんつーか…なタイトルの本読んでしまいましたが。山本文緒って殆ど読んだことないので、小説との差はよくわからず。1993年、31歳の著者が書いた「恋愛エッセイ」の、二次発行(とかいうらしい)。現在46歳となった著者の、言い訳(…
学生に借りました。中国時代モノ。600年に及び栄えた古代中国の国、商(殷)王朝の最期を描く歴史小説。宮城谷昌光を初めて読んだのですが、力強く物語りを紡ぐ、というのと違って、作家主観での調査の結果が反映されてるような文章が不思議でした。歴史書で…
前回の本がまだちょっと気分悪いので、はずれがないところ読んでおきたい気分で、恩田陸。結構前の作品のようですが。(初版1999年) 巨匠と呼ばれるような小説家であった重松時子の服毒自殺。その命日近くに毎年集まる、時子の縁者である女性5人…編集者え…
「このミステリーがすごい!2009年度 作家別投票第1位」というんで、いまそこここの本屋で面出しして大売り出しなわけですよ。それでつい手に取ったのですが。 うーん。私はダメでした。面白くない。読後感悪い。ミステリーなのかな、そもそも。主人公は小…
買ってしまった。 まあつば九郎ファンは買えばいいと思うよ。(投げやり)(いや別にそんなひどくないけれど)(感想は述べにくい)(ドアラへの便乗であり二番煎じである、というのは大きく本人(本燕)も公言しております)つば九郎のおなか作者: つば九郎…
この「体験のあと」は途中まで読んでほっといてしまっていたのを読了。貸してくれた人がいろいろ説明濁していたわけがわかりましたよ。これ最後まで読むと、全然感想が変わるというか、もうジャンルが変わる(大袈裟か)。ものすごくうまく行っているかとい…
自殺して幽霊となった4人が、現世で自殺しようとする人たちを救助しなくちゃならなくなって、「幽霊人命救助隊」として働きまくる…という話。ヤクザとサラリーマンと若い女と主人公の浪人生男子、という取り合わせやら何やら、だいぶコミカルでベタなエンタ…
http://blog.tatsuru.com/ 神戸女学院大学の先生(…として著名な訳ではないと思うけれど)。上記blogをたまに見ていたのですが、著作を購入したのは初めて。単行本で出たときに気になってたのが、文庫になってたので手が出ました。blogに書いてたことに加筆…
青木玉さん、新潮文庫では以前「幸田文の箪笥の引き出し」というのが出ていて、それがもう好きで好きでしょうがない1冊。これは、その続編的なものです。母・幸田文の遺した着物を、帯を、どうにか生き返らせることは出来ないかしら、もしくは生地を、仕立…
直木賞。そこそこ面白かった。解説が鴻巣友季子さん。 東京の神奈川に接したはずれ、まほろ市の中心であるまほろ駅前にある、便利屋多田さんが主人公。年齢の描写はないかな。イメージは30代半ばから40くらいか。独身男性の面倒くさがりな暮らし方と、便利屋…
工学院大学後藤先生の本領発揮本。もとは文化庁に勤めてらした、建築史の先生です。痒いところに手が届く。近代建築、歴史的建築、魅力あるあの建物はなぜ残せないのか。日本と諸外国では何が違うのか。そもそも、建築やまちなみを「残す」とはどういうこと…
デイリーポータルZで活躍の乙幡さんの工作本。すごい工具や材料を使ったり、オトコ気を見せつつも、編み物での制作だったり、アクセサリー作りだったりと乙女道も驀進…変な方です(褒めてます)。DPZで見たことあって印象に残ってたのはサーモセーターと家具…
後輩くんに何冊かおすすめを借りた中にあって、全く予備知識なしに読みました(裏表紙の筋書きすら読まず)。それで面白かったから、ここで感想書くと根本的な設定について触れないわけにはいかないので、どうしようかと思う…。。。…それがイヤな方は、ひと…
『日本紀行』にはまってるうちに読書記録がすっかり空いてしまって、他に何も読んでなかったっけ…と思い直して、思い出した2冊。キョンキョンで映画化?されたんでしたよね、ちょっと前。全く見ておりませんが…ていうかこれを映画化ってどういうストーリー…
そして次に読んだのが、民俗学者宮本常一氏が、イザベラ・バードの旅行記を読み、内容を取り上げながら話した講演をまとめた本。『日本奥地紀行』は『日本紀行』の前の訳のときのタイトル。…というところで、いまさら原題を調べる… 「Unbeaten Tracks in Jap…
今年の春に出た、文庫、新訳による完全版。ちゃんと読むのは初めて。上下巻のボリュームもさることながら、文字数も多い。じっくり読みたいのもあり、えらく時間がかかりました。 1878年・明治11年の日本を訪れたイギリス人の女性旅行家であるイザベラ・バー…
町火消し「は組」の頭、吉蔵と、その妻お春、娘お栄、娘婿で「は組」の纏持ち由五郎。その家庭に弟子入り志願する武家の息子太郎左衛門が、幼子から青年になるまでの吉蔵一家とのつきあいや、人間模様を綴る一冊短編読み切り。 お栄の想い人であった幼なじみ…
かなり長く「積ん読」していたものにようやく着手。 静かな静かな小説でした。 断片的な記憶や手紙の文章が並べられ、描写され。説明なしに語られるノアやオーパルやマックス、ヴァージル、ルービー…これらの名を持つ人物が何者なのかなかなか見えてこない。…
とりあえず、読んだ本メモうそうそ しゃばけシリーズ 5作者: 畠中恵出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/11/27メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 9回この商品を含むブログ (100件) を見るいっちばん しゃばけシリーズ 7作者: 畠中恵出版社/メーカー: 新潮…
ほぼ日の、トップに書かれてる「今日のダーリン」「ダーリンコラム」からの選りすぐりをまとめた一冊。 教訓ぽいのはイヤだけど、言葉の魔術師というか(クッサイなあ)、なんつうか、糸井さんの言葉だからか、重たくなくて、やらしくなくて、だいたいしっく…
安部公房短編集。特に理由もなく、おどろおどろしい魚の装丁が気になって、衝動買い。…と思ったら、装画は安部真知。奥さまだったのですね。そう思っていま家にある安部公房を見直してみたら、新潮文庫の何冊かは安部真知の絵でした。そうだったのかー。無知…
先月、旅先でお借りしました。25歳女子たちが主人公。弁護士事務所で働く、独立心旺盛な流実子と、お嬢様育ちで一流会社のOL侑里の、それぞれの仕事と恋愛とが並行して描かれて、途中途中でそれが交わって、最後に…収束。ふたりとも、方向は違うけれど、思い…
白洲正子に白洲次郎、なんだか、数年前(から?今も?)にひそかにブームではありませんでしたか。ワタシはきっかけを知らないのだけれど、本屋で多くの関連書籍を見たように思います。そう、本屋の、面出しされてる本で知った名前。その後も生半可な知識だ…
フジモトマサルさんの、漫画。くまの親子の連作短編。文庫版が今年の春に出たみたい。ほのぼの具合は文句なく。ちょっと起伏にとぼしすぎて、さらーっと読んだらあまり残らない感じではある。最後、文庫版書き下ろしだという嵐の夜の「おとうさんの話」のオ…
向田邦子さんの末の妹、和子さんが語る、邦子さんの思い出、彼女の集めた食器、つくっていた料理、好きだったものetc. 特に、得意だったという料理…向田邦子プロデュースで、和子さんが「おかみ」としてやっていた「ままや」で出されていた料理だったり…は、…
スゴイタイトルだなあ、と、先日の「延長戦に入りました」を買うとき隣にあったのを一緒にレジへ。 こちらは最近、2000年入ってからの、「野球観戦目的のひとり旅」エッセイ。最初が、シーズン前のキャンプを見に2月の沖縄へ飛ぶってんだから羨ましいです。…
奥田氏が熱心な中日ファンなのはこちら↓で承知 http://d.hatena.ne.jp/ka_ya/20061112 で、そんな作家さんの、10数年前のスポーツエッセイというか、ぼやき。スポーツと関係ない話もあったかな?語り口がちょっと軽いのが引っ掛かったのですが、それはここ数…
旅先の京都、しかも雑貨屋で購入。串田孫一さんが、文房具についてあれこれ語る56編。好きそうでしょ。好きでした。はい。 はじめの「帳面」(ノート、じゃなくて帳面)から、「ペン先」とか「アルバム」とか。「ぶんまわし」はコンパスのこと。これははじめ…