随筆

夜中にジャムを煮る/平松洋子

平松洋子さんのエッセイ、初めて読んだ。すこし文章がうるさいのだけれど、ごはんの話し、どれもおなかがすきそうな勢いがある。 木浦での食は、実体験あるので面白く読みました。とりあえず七輪も買いたくなった。夜中にジャムを煮る (新潮文庫)作者: 平松…

わたしの小さな古本屋/田中美穂

わたしの小さな古本屋?倉敷「蟲文庫」に流れるやさしい時間作者: 田中美穂出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2012/01/31メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 118回この商品を含むブログ (33件) を見る倉敷の蟲文庫には一度だけ行った。ずっと…

どうせ、あちらへは手ぶらで行く/城山三郎

城山三郎が亡くなる近くまでつけていた手帳のメモをまとめたもの。奥さんが亡くなられたときのことなども。何かで目にしてた「そうか、もう君はいないのか」を読んでみたいな、と思っていて、先にこちらを手にしてしまった。 編集者の手は入っていますが、ま…

あたまのなかにある公園。/糸井重里

このとき↓ 2008-10-28 - kaya的読書記録 以来の糸井さんのエッセイ。ほぼ日に書かれているものをまとめているので、読んだことあるのが多いのですが、まあ買ってしまう。小説じゃなくてエッセイがいい。押しつけがましいのは苦手。にやりとしたい。内容がな…

吉田屋とヒント/吉田裕子

京都のとても素敵なお店「吉田屋料理店」の裕子さんが書かれた一冊。3月末に行ったときにお店で購入。 「ちょっとかわった器のコレクション、旅先の美味しいものの話、旅にまつわる話をたくさんの写真とともに書き下ろしました」 …のご紹介通り。台湾、韓国…

京都の精神/梅棹忠夫

まーた時間があき過ぎて、何を読んだっけこの間…となっておりますが、思い出せるところで。梅棹さんの本を何か一冊、と春先に出掛けた大阪民博での展覧会で買ってきた一冊。 京都についてひたすら語る講演の記録がメイン。 京都という都市の、その特徴、意味…

ロシアは今日も荒れ模様/米原万理

米原さんブームもひっそりと続いていたり。これは未読だったもの。表紙のマトリョーシカがかわいい。いつもの通訳としてのエピソードいろいろだけれど、これは特にソ連…ロシアという国に焦点を絞って書かれている。冷戦の終結、ゴルバチョフやエリツィンの人…

パーネ・アモーレ イタリア語通訳奮闘記/田丸公美子

米原万理さんつながりで、親友であったイタリア語通訳の田丸公美子さんのエッセイ。米原さんに引き続きというか、この方の文章もとても面白い。小気味よい。イタリアならでは、イタリア人ならではのエピソード満載で、米原さんの描くロシア像のように、田丸…

がんばりません/佐野洋子

本屋寄ったら佐野さんの追悼フェアみたいなのをやっていたので、エッセイを一冊購入。相変わらずの佐野さんのあっさり赤裸々、素のまんまな文章ににやにやしながら読破。前に書いたけれど、高校生の頃読んで、すっかり、なんというか、気持ちの上で「意気投…

ガセネッタ&シモネッタ/米原万里

実家から持ってきた一冊。 itoさんが書いてらしたの見て、あー、米原さん読み返したいなと思い。読んだ記憶はあったのですがやっぱり面白かった。 ロシア語通訳の米原万里さんが描く、通訳とはなんたるか、語学とは言葉とは人間とは…とさまざまな絵模様。日…

すゞしろ日記/山口晃

銀座三越の展覧会でニヤニヤ笑いが止まらなくなって、勢いで(?)買ってしまいました。そして一気読み。山口晃のイラスト作品と、雑誌で連載していたイラストエッセイというか漫画式エッセイ「すゞしろ日記」掲載の一冊。 ちょっとお茶目で、そのへんにいそ…

お家賃ですけど/能町みね子

というわけで、忘れていた数冊のうちひとつ。能町さんが、牛込で住まわれている古い木造アパートでの暮らしなどなどを綴ったエッセイ。名付けて「加寿子荘」…は、大家さんの名前が加寿子さんだから、勝手にそう呼んでいるそうで。 築40年ということだけど、…

オカマだけどOLやってます。完全版/能町みね子

オカマだけどOLやってます。完全版 (文春文庫)作者: 能町みね子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/08/04メディア: 文庫購入: 51人 クリック: 907回この商品を含むブログ (60件) を見る能町さん、結構前からブログを読んでいて、何冊かもっております。…

ひとり暮らし/谷川俊太郎

ひとり暮らし (新潮文庫)作者: 谷川俊太郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/01/28メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 40回この商品を含むブログ (49件) を見る表紙買い。あと帯のコピー買い。「結婚式よりも葬式の方が好きだ −。」 いや中身もよかったで…

ちょっとピンぼけ/ロバート・キャパ 川添浩史・井上清一訳

報道写真家ロバート・キャパの若い頃の手記。エッセイじゃなくて随筆というか…と思ってましたが、手記、というのがしっくり来るな。 アメリカの従軍写真家と勝手に思いこんでおりましたが、彼自身はハンガリー・ブタペスト生まれなのですね。母国から脱出し…

朝鮮紀行 英国婦人の見た李朝末期/イザベラ・バード 訳:時岡敬子

「日本紀行」に引き続き。李朝末期、19世紀最後の朝鮮を旅するイザベラさん。住民の暮らしをつぶさに観察し、合間合間、国際情勢にも翻弄されてロシアや日本へ渡ったり戻ったり。生の声。赤裸々な観察。国王や王妃にも謁見している。この時代のアジア旅行記…

ノーザンライツ/星野道夫

星野さんブームはまだひっそり続いております。 これまでに読んだ2冊で断片的に取り上げられていた事件や人物について、幾つかテーマが設定されて、詳しく述べられております。文春文庫と順序がよくわからなくなっていたけれど、この順で読んでよかったかも…

長い旅の途上/星野道夫

前回の「旅をする木」のあとすぐに買ったのに、記録しそびれておりました。1999年発行のこちらは、星野さんの遺稿集。1999年3月現在の未収録原稿を集めたもので、すこし内容が重複するものもあります。 オオカミの話、グリズリーの話、カリブーの話、鯨、シ…

旅をする木/星野道夫

とてもよかった。 アラスカの自然に焦がれ、単身アラスカに渡り、アラスカ大学野生動物学部で学び、写真家となり、アラスカで生きることを選んだ星野さんが描く北の景色のエッセイ集。訥々とした語り口。はじめのほうの、手紙口調の文章に、単純ですが胸が締…

此処彼処/川上弘美

新刊書籍ばかり続いております。日曜日の魔女の一撃…(ドイツ語でHexenschuss)(和訳:ぎっくり腰)によりはからずも読書連休となっておりました。専門書も読んだよ。あとたまってた新聞も。とっておきたい記事は寝ころんだまま手で破り取りました…。で、川…

パンツの面目 ふんどしの沽券/米原万里

ロシア語通訳 故米原万里さんの一冊。タイトルのまんま。タイトル通りの話を中心に他もありのエッセイ集かと思いきや、違いました。最初から最後まで、パンツとふんどしの話。 勿論米原さんらしく、プラハの学校時代のエピソードを中心に、「下を隠す」恥の…

暮しの眼鏡/花森安治

「暮しの手帖」の花森さん随筆。単行本初版は1953年。 いろんな随筆の集まりです。曰く「いわゆる家常茶飯について」、「それがどうした」、「未完成旅行案内」、「サラリィガール十戒」etc. 上手だよね。話題の選び方。時代錯誤感ももちろんありますが、負…

友だちは無駄である/佐野洋子

前半は対談風。佐野さんが、どなたか名乗らない「ぼく」との対話の中で、どのような子供時代を送ったのか、友だちについてどんなことを考え、感じていたのか語る。合間合間に、佐野さんの地の文章が挟まる。自分を良く見せようなんてしていない、むき出しの…

ふつうがえらい/佐野洋子

最近専門書以外読むのはエッセイばかり。しかもゆるめの。ちょっと脳みそ疲れてる感じがする。恋愛小説とか読みたくないし。逃避中。いつまでやら。 佐野洋子といえばたぶん一番有名なのは「100万回生きたねこ」なのでしょうが、私はこの方の書く小説やエ…

なんとなくな日々/川上弘美

タイトルそのまんま。つれづれなるままに…以前の感じ。 切れるときに、「行きますね」と「言って」こときれた蛍光灯の話や、静かな宵に鳴き声の聞こえる冷蔵庫だとか、夏休みの絵日記を書くのに天気一覧が新聞に載っていたこと、…いくつか拾ってみたけれど、…

ル・パスタン/池波正太郎

挿画も総てカラーの池波正太郎随筆集。イラスト素敵だわー。 池波正太郎得意の食べ物や料理屋に関する思い出や、映画の話、歌舞伎、殺陣、勉強を始めた気学について、などなど。徒然に、独特の間をもって、綴られるあれやこれや。「珠玉の池波ワールド」とあ…

魔女の1ダース/米原万里

ロシア語通訳者、米原万里さんの痛快エッセイ。面白かったー … が… これ読んだことあったなー。たぶん。実家にある気がする、母のが。いやいい。面白かったので。 国が違うと、文化が違うと、言葉が違うと、常識は簡単に非常識になる、ってことをとてもわか…

かなえられない恋のために/山本文緒

解説漫画を伊東理佐が。 なんつーか…なタイトルの本読んでしまいましたが。山本文緒って殆ど読んだことないので、小説との差はよくわからず。1993年、31歳の著者が書いた「恋愛エッセイ」の、二次発行(とかいうらしい)。現在46歳となった著者の、言い訳(…

知に働けば蔵が建つ/内田樹

http://blog.tatsuru.com/ 神戸女学院大学の先生(…として著名な訳ではないと思うけれど)。上記blogをたまに見ていたのですが、著作を購入したのは初めて。単行本で出たときに気になってたのが、文庫になってたので手が出ました。blogに書いてたことに加筆…

着物あとさき/青木玉

青木玉さん、新潮文庫では以前「幸田文の箪笥の引き出し」というのが出ていて、それがもう好きで好きでしょうがない1冊。これは、その続編的なものです。母・幸田文の遺した着物を、帯を、どうにか生き返らせることは出来ないかしら、もしくは生地を、仕立…