インディアナ、インディアナ/レアード・ハント 訳 柴田元幸

かなり長く「積ん読」していたものにようやく着手。
静かな静かな小説でした。
断片的な記憶や手紙の文章が並べられ、描写され。説明なしに語られるノアやオーパルやマックス、ヴァージル、ルービー…これらの名を持つ人物が何者なのかなかなか見えてこない。ただ、はじめから最後まで、圧倒的で、かつ静かな喪失感のようなものが覆っている。大きな起伏はないけれど、やるせなさ、寂しさ、ちょっとしたユーモアなどが織り込まれ紡がれる物語は、単純にきれいでした。

インディアナ、インディアナ

インディアナ、インディアナ