建築・都市
漫画とかエッセイとか、軽いのばかり続いている…。読書量減っています。 これも漫画。同僚さんが、住宅がテーマの連載の仕事をしていて、こちらの専門についていろいろ聞かれたのでお教えしていたら、そうか、これ知っていますか?と貸していただきました。…
新書(祥伝社)ですが写真たくさん。巻頭カラーもある(…レイアウトはどうかと思うけれど)。複雑な台湾の言語事情解説や、巻末の、台湾で使われる日本語特集などが、台湾初心者にはありがたかったです。台湾に生きている「日本」 (祥伝社新書149)作者: 片倉…
「日本紀行」に引き続き。李朝末期、19世紀最後の朝鮮を旅するイザベラさん。住民の暮らしをつぶさに観察し、合間合間、国際情勢にも翻弄されてロシアや日本へ渡ったり戻ったり。生の声。赤裸々な観察。国王や王妃にも謁見している。この時代のアジア旅行記…
ジャズピアニストとして著名な山下洋輔の祖父は、山下啓次郎という建築家です。明治〜昭和初期のひとで、明治期に全国に作られ始めた近代監獄の設計者として知られてる。いや一般的に、ではなく近代建築に詳しい人たちに、ですが。私が「山下洋輔=山下啓次…
工学院大学後藤先生の本領発揮本。もとは文化庁に勤めてらした、建築史の先生です。痒いところに手が届く。近代建築、歴史的建築、魅力あるあの建物はなぜ残せないのか。日本と諸外国では何が違うのか。そもそも、建築やまちなみを「残す」とはどういうこと…
そして次に読んだのが、民俗学者宮本常一氏が、イザベラ・バードの旅行記を読み、内容を取り上げながら話した講演をまとめた本。『日本奥地紀行』は『日本紀行』の前の訳のときのタイトル。…というところで、いまさら原題を調べる… 「Unbeaten Tracks in Jap…
今年の春に出た、文庫、新訳による完全版。ちゃんと読むのは初めて。上下巻のボリュームもさることながら、文字数も多い。じっくり読みたいのもあり、えらく時間がかかりました。 1878年・明治11年の日本を訪れたイギリス人の女性旅行家であるイザベラ・バー…
珍しくケンチク本、しかも最新もの(2008年1月出版)。集英社新書です。本屋で見かけたのでなんとなく買ってしまったけれど、うーん…。主にここ数年の東京の再開発について、汐留、六本木、丸の内なんかを、建築家隈研吾とジャーナリストの清野さんて方が歩…
4月入って働きだしてから本を読む手が止まっています。やれやれ。 以下は、ワタシのボスである教授が新4年生に必ず嫁…じゃない読めと薦めたケンチク本。これってワタシが読んでないってのはマズイかしら。と思いながら この中では読んでなかった芦原さんの…
関東大震災から1年ほどたった大正13(1924)年の東京について、当時新聞記者であった夢野久作が寄稿したものです。青空文庫にて拝読↓ http://www.aozora.gr.jp/cards/000096/files/940_21952.html 論文の情報探しにネットで検索をかけいていたときに行き当…
お世話になっております大月先生の著作。古いものが多いですが、戦前戦後問わず、現在お住まいの自分のマンションまで含め24の「集合住宅」を取り上げて語る一冊。雑誌『住宅建築』の連載をまとめたものです。同潤会アパートはもちろん、ワタシがやっている…
なんか真面目そう、いや実際真面目な研究書なのですが、中身は具体的検証に基づいており、わかりやすくするする読めます。勿論思想的に偏ったりしていないし。日本で一番初詣の人出が多い場所、相撲取りが手数入り(でずいり)するところ、外苑にはヤクルト…
以前、ブラジルの都市クリチバの都市計画本を絶賛したのですが、 http://d.hatena.ne.jp/ka_ya/20051124/p1 その立役者の元市長が書いた一冊。原題 Acupuntura urbana。 39章に分かれた短い文で、つれづれに都市に関するテーマを取り上げて行く。市場であっ…
著者は哲学や思想の人。東京を近世どころか古代まで遡って、沖積期洪積期の地形を地図にプロットしたものを元に語る東京論。都市史や建築史をやっていると、どうも人の手が入ってからの、遡っても太田道灌くらいの東京から考え始めてしまうのだけれど、勿論…
ISBN:4480021027 昭和初期の東京に関するいろんな人のエッセイや小説を集めたちくま文庫の一冊。復刊フェアだそうで、絶版だったのがまた出ているみたい。「上野・浅草」だったり「板・橋・川」だったりテーマや場所で括られた章立て。大正15年なんて時代の…
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761523395/249-4495103-7861134 学会関連のWGで先生方が「クリチバ面白いよね」と話題にしていたのが気になって、Yさんにお借りしました。クリチバは現在人口160万人ほどのブラジル南部の都市。勉強不足。今ま…
この本には「同潤会江戸川アパートメントの事例に学ぶ」という副題がついております。大手デベに就職する後輩が、「江戸川アパートの建て替えについて超詳しい本があります!」と貸してくれたのでした。 内容は、そのまま、江戸川アパートを事例として分譲マ…
植田さんとの出会いは同潤会アパート抜きでは語れない。これを卒論のテーマにしよう、と読んだ「同潤会アパート原景」(マルク・ブルディエ)は植田さんが創刊した「住まい学体系」の一冊であり、その後を網羅した特集の載る「都市住宅」は植田さんが編集長…
中身は意外と面白かったです。建築家仙田満氏による住宅をいくつか取り上げ、「建築家による住宅」について、例の探訪家渡辺さんと、それぞれの住み手さんが対話していく。建築家に頼むと高い、勝手に作品にされちゃう、などの誤解?を解きたい、と仙田さん…
専門書、ではあるんですが、名著。で、長らく絶版だったものが、「岩波現代文庫」で復刊されたものです。おめでとうございます。1977年発行、まだまだ「近代」が「歴史」となりきっていなかった時代(今だって受け取り方はいろいろですが)からの先駆者であ…
珍しく建築書が続いてしまった(珍しくていいのか?)。著者は横国大の建築史の先生で、よく横浜の近代建築関係で目にするお名前でございます。ワタクシは面識がないのですが。そんな先生のご専門、アール・デコの建築に関する広くて深い一冊。まず最初に、…
1997年に亡くなった、高橋公子さんという女性建築家の設計した住宅と思想についてまとめられた一冊です。て書くと真面目そうだし、難しそうだし、しかも不勉強なことに高橋公子さんよく知らなかったし…でなかなか手を付けずにいたのですが、読み始めたら面白…
お世話になっております内田センセの新刊新書。「間取り」今流行ってるっぽいしな、局所的に。住まいと生活の近代化を、玄関、台所、居間、寝室etc.部屋の役割ごとに分けて語っていきます。日本の現代の、この生活形式というのがそもそもいつから一般化して…
雑誌「東京人」編集の方が、読売に連載していたコラムを大幅加筆したというもの。「東京」に関するあれこれのトピックを各々文庫で2〜3ページ程度でまとめてる。この手の本はあっと言う間に古びる恐れがありますが、まだ出てから2年てとこで、再開発の話…
建築関係の人なら知っているだろう増沢洵さんの「最小限住宅」1950年。そのOZONEでの展覧会のときにキュレーションしたのが筆者。軸組だけの再現だったこの住宅を気に入ってしまって、とうとう展覧会終了後に引き取って、自宅として建ててしまう。土地買って…
バイト先の本屋ではずっと目にしていたし売ったりしてましたが未読でした。安藤忠雄の光の教会。大阪府茨木にあるプロテスタントの教会が依頼され設計され施工され竣工するまでを部外者(でも建築分野の人)の目で綴った一冊。 もっと、安藤忠雄の建築、建築…
本じゃなくて雑誌ですが。やー。面白かった。フジモリさんの既刊本はほとんど読んでるし、日本人建築家の住宅で住んでみたい筆頭はニラハウスだし。バイト先の関係で初の建築作品集「野蛮ギャルド建築」に直筆サインもらったのはワタシが一番だし。だし。 た…
今年2月〜3月に行われたシンポをまとめた1冊。シンポで面白いと感じた雰囲気が結構そのままに編集されており。公営住宅標準設計・51Cと「nLDK」。戦後から現代に至るまでの集合住宅プランニングにおいてどんな変換や解釈がされてきたのかをそれぞれが語り…