9坪の家/萩原修

9坪の家
建築関係の人なら知っているだろう増沢洵さんの「最小限住宅」1950年。そのOZONEでの展覧会のときにキュレーションしたのが筆者。軸組だけの再現だったこの住宅を気に入ってしまって、とうとう展覧会終了後に引き取って、自宅として建ててしまう。土地買って、建築資金確保して、展覧会の会場デザインもしていた小泉誠さんにリ・デザインをお願いし、実際に増沢さんの事務所の仕事を請け負っていた工務店に施工をお願いして。
OZONEは「住まい、インテリア、デザインの総合情報スペース」と銘打たれていて、そんな場所で働く萩原さんが、実際に家を建てるにあたっての試行錯誤、家族とのやりとり、思ったこと、調べたこと、実感したこと、を綴る一冊。語り口はかなり軽め。初めての不動産(土地)探しとか、普通に面白い。
再読なんですが、前読んだときより面白かった。最近、また研究対象としてだけじゃない「建築」に興味が出てきているからかもしれません。