2006-12-01から1ヶ月間の記事一覧

父の詫び状/向田邦子

誕生日にいただいた本その2。向田邦子のエッセイは初めて。小説は数冊読んだけれど、ドラマの脚本家という職業柄なのか、良くも悪くもあざとさみたいなものが気になっていたのと、好みよりは少々湿度が高くて、それほど熱心な読者ではなかった。で、エッセ…

集合住宅の時間/大月敏雄

お世話になっております大月先生の著作。古いものが多いですが、戦前戦後問わず、現在お住まいの自分のマンションまで含め24の「集合住宅」を取り上げて語る一冊。雑誌『住宅建築』の連載をまとめたものです。同潤会アパートはもちろん、ワタシがやっている…

新編 銀河鉄道の夜/宮沢賢治

誕生日に頂いた本その1。手元にもあったのですが、久しく開いてもいなかったので喜んで読ませていただきました。童話を集めた一冊で、原稿の未整理箇所などはそのまま掲載されている。「生(なま)」な感じ。 「銀河鉄道の夜」はやはりせつなくて美しくて胸…

東京夜話/いしいしんじ

「『ぶらんこ乗り』の前史時代」「幻のデビュー短編集」、『とーきょー いしいあるき』という昔の本の改題で文庫化されたそう。というわけでむかしのいしいさんの小説。東京のあちこちの町が舞台となる。下北沢だったり、浅草だったり、銀座だったり。主人公…

星を継ぐもの/ジェイムズ・P・ホーガン 訳:池央耿

SFの王道とされる一冊。設定は2028年(もうすぐじゃないか!)。月の裏側で発見された人間そっくりな、でも5万年前のものと思われる通称「チャーリー」の死体。「ルナリアン」と名付けられたこの種族と人類との関係を巡る謎解き。主人公的な「ハント博士…

家守綺譚/梨木香歩

祖母の枕元で少しずつ読んだ短編集。 文筆家「綿貫征四郎」の一人称で語られる。学生時代に亡くなった友人の実家が空くことになり、その「家守」として暮らすことを頼まれた綿貫と、庭の草木や隣のおかみさん、犬のゴロー、山の和尚、ダアリヤの君、などの周…

誕生日

31回目の誕生日でした。友人らにたくさん祝いの言葉と贈り物をもらう。感謝。 出掛けたライブでは大好きなミュージシャンからHappy Birthdayの演奏なんてしてもらってしまった。あれは舞い上がりました。 そしてまた、大切な人から、素敵なブックマークをプ…

いきもののすべて/フジモトマサル

ISBN:4163686207 新刊が出ているー!と買ってしまいました…。ちょうど忙しいのが一段落ついていたのもあり。 いろいろな動物が主役になる「いきもののすべて」とDTP系のデザイナーであるうさぎが主人公の「マガオくん」と、単行本全体の最後の話「ある平凡な…

やわらかな心をもつ/小澤征爾・広中平祐

ISBN:4101228043 これも対談。小澤征爾と、世界的な数学者広中平祐。1976年、ボストンの小澤宅での二人と、あとプロデューサー萩元晴彦が進行役で加わりつつ進められた話をほぼそのまま掲載している。娘(小澤征良だ)が突然話しかけてきたりする様子もその…