イザベラ・バードの『日本奥地紀行』を読む/宮本常一

そして次に読んだのが、民俗学者宮本常一氏が、イザベラ・バード旅行記を読み、内容を取り上げながら話した講演をまとめた本。『日本奥地紀行』は『日本紀行』の前の訳のときのタイトル。…というところで、いまさら原題を調べる…
「Unbeaten Tracks in Japan」
An acount of travels in the interior, including visits to the aborigines of YEZO and The Shrines of Nikko and Ise.
だそうです。
宮本氏は、たとえば繰り返し出てくる蚤のつらさの描写について、当時の日本の書物で殆ど触れられていないことを挙げ、つまりはイギリス人のバードにとっては驚異的なことで、苦労したものであっても、120年前の日本では当たり前であったということ、当時の衛生状況、「当たり前」の状態がどんなものであったかを、外国人の目で切り取って初めてはっきりすることなどを説明してくれる。地理的な感覚に疎いというのも、なるほどなあと思わされ。知識の抽斗が多すぎて深すぎて、思いもよらないことに宮本氏は気づき、注目して、教えてくれます。スゴイなあ。これでもう一回『日本紀行』読むとまた面白いんだろうな。そのうちやります。

イザベラ・バードの日本奥地紀行 (平凡社ライブラリー)

イザベラ・バードの日本奥地紀行 (平凡社ライブラリー)