2008-01-01から1年間の記事一覧
清掻(すががき)とは、ここでは吉原で奏でられる三味線のしらべ。広辞苑にも載っていました。「江戸吉原で遊女が張見世に出る時、その合図に弾いた曲」。その清掻きの名手、おまんが吉原から身請けされることになり…というものがたりに、吉原の事実上の乗っ…
とても面白かった。 感想追記:7/6 読み終えてだいぶたってしまった。でも爽やかな読後感はまだ残っているよ。三冊かけて、主人公神谷新二の、中3から高3までを追う。綴る。才能豊かな兄の影で続けていたサッカーを辞めての、陸上への転向。かっこよくて、…
佐藤多佳子の「一瞬の風になれ」、文庫になるまで待つー、と思っていたのですが、先日友達んちの近所で飲んでたときに、「あ、それうちにあるよ」と口走られたので、無理矢理寄って貸してもらいました。本日一冊目(三部作)読み終えて、とても満足に浸って…
吉原裏同心シリーズ、三冊目。佐伯泰英という作家は、スペインを舞台にした小説で名が売れた人だそうですね。少々停滞期に、これからまた売れるには、時代ものか官能ものしかない、と云われて時代小説に手を染めた(と云うのか?)そうですが、小気味よい語…
ジバランほか、そもそもはグルメサイトの主として知られてらっしゃるんじゃないか…の「さとなお」さんの本業・広告本。 http://www.satonao.com/ 有名どころでは、あの「スラムダンク」のありがとうキャンペーンを動かした方で、その模様もしっかり描かれて…
うーん。ホントにこれ本屋大賞受賞作なの?というのが読み終えた最初の感想。本屋大賞受賞!の帯に騙されました。違いました。ごめんなさい伊坂さん←?。教えてくれたひでっちさん、ありがとう。 帯には「四散した断片が描き出す物語の全体像とは?」「気鋭…
book cover、って和製英語なのですよね。でも響きが好きです。ブックカバー。 誕生日間近の友人を祝うつもりが、なぜか素敵なブックカバーをいただいてしまいました。嬉しい。にやにや・いそいそと読書に勤しみたいと思います。
去年の暮れくらいから出ている、筑摩の文庫版文学全集の、幸田文。ちょうど第一期5冊が同時に出たときに本屋で平積みになっていたので、この幸田文と内田百けんを買ってたのでした。積まれてましたが…。 前半に短編を幾つかと、後半は随筆中心の盛りだくさ…
随分前に、おすすめされて購入していたものの、すっかり積まれたままになっていた1冊。 ロダーリ、って知りませんでしたが、国際アンデルセン大賞を受賞したこともあるイタリアの児童文学(だけでないみたいですが)作家だそうです。風刺の効いた、にやりと…
山口マオ氏の私家版のため、amazonはありません。倉敷の蟲文庫http://homepage3.nifty.com/mushi-b/で購入したB5サイズ40ページくらいの本。絵本…ではないかな。萩原朔太郎の、短い短い小説、いや随筆、に、山口マオさんの版画が添えられている。小説か随筆…
ガルシア・マルケスが小説家になる前、コロンビアを出て、ベネズエラでのジャーナリスト・編集者時代に書いた記事を集めた一冊。面白かった。 ルポルタージュなのだけれど、何やらとても小説的で。ベネズエラでの軍事独裁政権の崩壊であったり、狂犬病にかか…
カテゴリーに「時代」と「SF」だけ加えました。あんまり細分化するのもどうかと思ってたものの、この2ジャンルくらいは自分でもあとで拾えるといいなと思ったので…。まだ遡って直せていませんので、そのうち。
シリーズ二冊目。ここからはじっくり舞台は吉原。足抜というのは、吉原の女郎が、年季を残して逃げ出すこと。脱獄…に近い雰囲気。相次ぐ雲隠れのような足抜の、謎解きと問題解決のために幹次郎と汀女が活躍ということで、「吉原裏同心」らしい働きぶりです。…
登場人物総勢27人、それぞれにきちんと性格設定されており、名前もあり。はじめのうちは会社の風景であったり、ミュージカルのオーディション場面であったり、駅の待ち合わせだったり、の同時並行で描かれる幾つかの物語について行くのがやっと。名前もすぐ…
ただいま実家の両親がはまっている佐伯泰英。ずらりと並ぶ本棚から(気に入るとひたすら買う&読むのは親譲り)吉原裏同心シリーズというの、2冊借りてきました。両親絶賛のテンポの良さ、キレの良さはなるほどという感じ。引き込まれます。 先日鎌倉まで往…
村上春樹翻訳ライブラリーの新刊だ。レイモンド・カーヴァーだ!と、買って、積んでおかれてた一冊。 あとで帯を見たらちゃんと書いてあったけれど、短編集ではなくて詩集でした。中見なかったんだなー。というわけでカテゴリーは翻訳「小説」ではないけれど…
昨年春に出た短編集。文庫化待つつもりだったのに、つい手にとってしまいました。するする読めてしまい、なんだか勿体なくなって途中何度か休憩しながら読了。舞台は順に東京、バリ、沖縄、ブラジル、ヘルシンキ、パリ、カナダ、メキシコ。主人公の性別も年…
「百年の孤独」をamazonで探していて、その過程で何冊かガルシア・マルケスを買ってしまいました。これはちくま文庫の短編集。幻想と現実の空気の層が幾重にも重なり合って不思議な像を見せてくれてるような。淡々と無茶苦茶な。そんな短編たち。1つめの「…
そしてこちらはお借りしたほしさん。「たろちゃん」、「僕とポーク」、「文豪の苦悩」、「鳥」の4編収録の漫画短編集。「たろちゃん」、男の子かと思ったら本名タイ子ちゃん、てサザエさんですか。ケータイ交差点に埋めてもらったユカちゃんのエピソードが…
友人が音楽雑誌を買うのにHMVに行く、というのでついて行ったら、そこで発見!猫村さん3巻。なんと発売日でありました。たまたまなのですが、もちろんその場で購入。 猫村さんパワー?はますます強力になっており。首つっこむつっこむ。余計なこと喋る喋…
倉敷に「蟲文庫」http://homepage3.nifty.com/mushi-b/という古本屋さんがある。店主は田中美穂さん。蟲文庫と田中さんは、ずっと昔から知っていた。何かの雑誌で読んだのだ。Oliveだったかと思っているけれど、確証なし。そしてそれが倉敷にあるお店だとい…
通勤時間が短くなりすぎて、読書はなかなか進まなくなりました。家では仕事関係の本を読むようにしているので、つん読小説が増えている。これは図書館から借りたものの読み終わらず、一度返して延長してきました。 川端康成は新潮文庫で出ているのはほぼ持っ…
これも図書館本。いやー。新井素子、何年ぶりだろう。20…はいかないか、中3のとき(1990年頃)は読んでたものな。でも20に近い10数年ぶりだな。単行本での出版は'99年というからこれも既に9年前かあ。そうかー。いやでも、なんというか。あの、文体というか…
ようやく図書館のカードを作ったのでちょこちょこ借りてきたうちの一冊。ちくま文庫で水丸さんの漫画。東京で暮らすワカモノの生活の断片。もしくは千倉での少年時代。少しずつ切り取って、少ない線で、淡々とした筆致で。たまにちょっとシュールで。純文学…
珍しくケンチク本、しかも最新もの(2008年1月出版)。集英社新書です。本屋で見かけたのでなんとなく買ってしまったけれど、うーん…。主にここ数年の東京の再開発について、汐留、六本木、丸の内なんかを、建築家隈研吾とジャーナリストの清野さんて方が歩…
33の質問自体はネット上で知っていたのだけど、そもそもの、その33の質問を使っての対談をおさめた一冊。対談といっても本のためではなく、渋谷のジアンジアンで生ライブ?として行われていたらしい。ワタシが生まれた頃の話。 これも新幹線で読み終えて、出…
警察小説。引き込まれたのだけど、ちょっとしんどかった。主人公・巻島が、追いつめられたり誤解されたりするような描写が多くて…、こういうの、勝手に胃が痛くなってしまうのだよな。通勤電車で読み始めたものの、朝からしんどくなるのがイヤで手が止まって…
これはディック幻想短編集と銘打たれております。確かにSFというより、一種ファンタジーぽいのも多い短編集でございました。ラビリンス博士による「名曲永久保存法」(裏の森は大騒ぎだ)、「万物賦活法」(元気な革靴)なんて、まさにそんな。好きだけど。 …
すっかり滞っておりました。 引っ越して、通勤時間が一気に1/4くらいになったので、電車の中での読書が進まない日々。そんななか、今年もつづくSF…というかフィリップ・K・ディック。友人がたくさん持っていて。お願いして片っ端からお借りしております。感…
あけましておめでとうございます。昨年秋からの読書は、あとで詳しく感想を…と思ってメモにとどめておいたらそのままになっているという駄目な感じです。年末に引っ越したので、そのあたりは本も荷造りしてしまって読めていなかったし。 年明け一冊目(文庫…