苔とあるく/田中美穂


倉敷に「蟲文庫http://homepage3.nifty.com/mushi-b/という古本屋さんがある。店主は田中美穂さん。蟲文庫と田中さんは、ずっと昔から知っていた。何かの雑誌で読んだのだ。Oliveだったかと思っているけれど、確証なし。そしてそれが倉敷にあるお店だということも気づいてなかった。旅仲間の広げた倉敷MAPに載ってた「蟲文庫」の紹介を見て、どこかで目にした、三つ編み眼鏡のかわいらしい女性がふわーっと脳裏に浮かんで、ここ知ってる!行く!絶対!と騒がせていただきましたよ。
前置き長いですが、そうして辿り着いた蟲文庫は、古い街並みの残る通り沿いに佇む、こじんまりとした、ある意味想像していた通りの、ある意味想像以上の素敵な古本屋さんでございました。2坪ほどの店内ですが、たぶんワタシ3時間くらい余裕でいられる気がします。実際は10分ほどの滞在でしたが、旅先なのになー、と思いながら本3冊とオリジナルしおりと、その日は現品限りだったオリジナルバックを購入。この本は、そこで買った、その蟲文庫店主田中さんが出された「苔」の本なのです。
…まだ前置きだったな。その名の通り、「苔」の観察本です。コケ観察趣味の手ほどきをひととおり。かわいいイラストと、素敵なコケ写真と、淡々とした文章…でも大事なところ、基礎知識的な、ここは間違えないで欲しいのです、というところはまっすぐに。3回ほど読み返しました。素敵だ。田中さんの使ってらっしゃるカメラGX100、お揃いで嬉しかったり。…近々実践もしたい。身近なひとにおすすめしたい、にやにやしながら眺める一冊です。

苔とあるく

苔とあるく

追記:田中さんの日記を読んでいたら、3月5日のところに岡村淳さんの名前が出てきて驚く。ブラジルに滞在しながらドキュメンタリー映像を撮っていらっしゃる方で、先日aparecidaAparecidaでご本人の紹介する上映会に行ってきたところだったのです。エネルギッシュだけどこまやかなおじさま岡村さん。ブラジルでコケ観察をするのかな。