サウスバウンド/奥田英朗

あけましておめでとうございます。昨年秋からの読書は、あとで詳しく感想を…と思ってメモにとどめておいたらそのままになっているという駄目な感じです。年末に引っ越したので、そのあたりは本も荷造りしてしまって読めていなかったし。
年明け一冊目(文庫で上下ですが)奥田英朗の小説。10月に沖縄に行った頃にちょうど映画が封切られていて、行き先である西表島が舞台というので気になっていた本を、一緒に沖縄行ったメンバーが買って貸してくれました。西表島が出てくるのは上下巻の下巻だけですが、その光景や空気がそのままリアルに思い浮かべることが出来て、よかったです。
元活動家の破天荒な父親の東京での浮きっぷりと、西表島での水を得た魚っぷりの描き方が、とても見事で、登場人物も魅力的で、痛快。すっきりする小説でございました。語り部は小学生の長男。子供の世界のばかばかしさと真剣さもわかりやすく。

サウスバウンド 上 (角川文庫 お 56-1)

サウスバウンド 上 (角川文庫 お 56-1)

サウスバウンド 下 (角川文庫 お 56-2)

サウスバウンド 下 (角川文庫 お 56-2)