翻訳

マネーボール/マイケル・ルイス  訳 中山 宥

AMAZONに載ってた、出版社からの内容紹介抜粋。だいたいこんな本。 勝つためには一流の選手を集める、そのためには資金が必要、というのが、球界の常識。その常識をくつがえしたのが1997年に35歳でオークランド・アスレチックスのGMに就任したビリー・ビーン…

幼年期の終わり/アーサー・C・クラーク 訳:福島正実

asin:4150103410 SFというと読んだな、というのは「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」くらいで、あとは星新一のみ…スターウォーズですらまともに見たことない…のが今まででしたが、先日のJ.P.ホーガン以降、名作と呼ばれているものに関してはちょっと興味…

グレート・ギャツビー/スコット・フィッツジェラルド 訳:村上春樹

感想保留中の本があるのに先に他の本について。 村上春樹訳のギャツビー。良かったです、これ。既知の翻訳版に対しての村上春樹の新訳というとこで言えば、ライ麦畑よりこっちのが良いなあ。合ってる。 他の人の訳したギャツビーを読んだのはたぶんもう10年…

内なる宇宙 上・下/ジェイムズ・P・ホーガン 訳:池央耿

そして三部作終了後の4冊目を読破。いやはや。このシリーズ、一作目をワタシがあまりに褒めていたので、父も一緒になって読んでいたのですが、曰く「面白いんだけど、どんどん荒唐無稽になって行くような」。 この4冊目は更に荒唐無稽ですよ。破綻はしてい…

巨人たちの星/ジェイムズ・P・ホーガン 訳:池央耿

asin:4488663036 一気に三部作読破。しかしこのあと更に1冊続編があるらしい。まだ入手出来ていませんが。 三冊目では小説中の「現代」の地球人とガニメアン…テューリアンの…との交流が話の中心。これまでの二作ではあまり触れられていなかった地球の情勢の…

ガニメデの優しい巨人/ジェイムズ・P・ホーガン 訳:池央耿

asin:4488663028 年末に読んだ「星を継ぐもの」の続編なのですが。はまりました。ものすごく面白いです、このシリーズ。前作に引き続きヴィック・ハントを中心に物語が進むSF。 「星を継ぐもの」で判明した人類とルナリアンの謎は、やはりそれ以前のガニメア…

星を継ぐもの/ジェイムズ・P・ホーガン 訳:池央耿

SFの王道とされる一冊。設定は2028年(もうすぐじゃないか!)。月の裏側で発見された人間そっくりな、でも5万年前のものと思われる通称「チャーリー」の死体。「ルナリアン」と名付けられたこの種族と人類との関係を巡る謎解き。主人公的な「ハント博士…

夢みるピーターの七つの冒険/イアン・マーキュアン 訳 真野泰

空想好きな少年ピーターの身に起こった(?)ことを綴る七つの短編。どこまで空想でどこまで現実なんだか…。第一章の前に「ピーターはこんな子供」というのが説明される。本人はいたって普通のつもり…でいたのだけれど、オトナたちの反応を幾つか学習して、…

蠅の王/ウィリアム・ゴールディング 訳 平井正穂

「十五少年漂流記」よりコレだ、という話しをいつかどこかで聞いていた。1968年集英社の世界文学全集に収められた小説。位置づけがわかっていなかったので、検索をかけてみると、世界的には「蠅の王」は「十五少年漂流記」よりも「珊瑚島」「燕号とアマゾン…

シルトの岸辺/ジュリアン・グラック 訳 安藤元雄

読み終わるのに珍しく3週間くらいかかった。都市史の大先生が絶賛していたので手をつけてみたものの…。フランス近現代文学。架空の時代の架空の国オルセンナ。海を隔てた国ファルゲスタンとは300年にわたる暗黙の停戦状態。その前線シルトに監察将校として…

嵐が丘/エミリー・ブロンテ 訳 鴻巣友季子

水村美苗の「本格小説」を読んで↓これは再読したいな、と思った「嵐が丘」。 http://d.hatena.ne.jp/ka_ya/20060115/p1 近年になって新訳がふたつ出ているのですが、岩波の方は上下巻。つい一冊ものの新潮文庫で入手。鴻巣さんという訳者の方を、友人が知っ…

星の王子さま/サンテグジュペリ 新訳・池澤夏樹

うちには岩波少年文庫の内藤濯さん訳の「星の王子さま」がある。1985年の第54刷。繰り返し読んだからかなりぼろぼろ。そんな本、あえて新訳を読みたかったのは、やはり池澤夏樹という作家がとても気に入っているから。 結論としては、とてもいいですよ。幾度…

千尋の闇 /ロバート・ゴダード 訳 幸田敦子

読み始めたら止まらなくなる本、という括りで取り上げられてたので興味を持って購入。1997年の文庫翻訳ミステリー作家評論家が選んだベスト1、でもあるらしい。 失業中だった歴史学者が、1900年初頭のイギリス政界に絡んで起きた事件を解き明かしていく物語…

ダ・ヴィンチ・コード/ダン・ブラウン 訳 越前敏弥

文庫は上中下で3巻ですが一応上巻のリンクを→ 一日一冊読んで三日で読了してしまいました。ワタシとしては面白かった。宗教要素が主体の暗号解読モノ。歴史モノでもあるかな。そしてミステリーと。テンポがよく、読者を置いていかない構成で楽しめる。事件…

トーベ・ヤンソン短篇集/トーベ・ヤンソン 訳 冨原眞弓

ムーミンの作者として世界的に著名なヤンソンの短編集。さまざま、色とりどりのものが集めてあるので一概に感想を述べづらいけれど、最初の「夏について」の一連と、「旅」あたりからの後半は素晴らしく良かった。途中「創作」の一連の中途半端に硬質な感じ…

間違いの悲劇/エラリー・クイーン

最近軽い・薄いのばかり手をつけて、一日一冊ペース。どんだけ不経済かって話ですよ。とりあえずここを見ているよくワタシと会う友人たちは、何でもイイから本を貸してくれるといいよ。逆に「(ここ読んでると)僕はもう自分で本を買わなくてもいいように思…

世界の果てのビートルズ/ミカエル・ニエミ 訳 岩本正恵

スウェーデンの大ベストセラーだそうです。スウェーデンと云っても小洒落たストックホルムではなく、北部の、雪に埋もれた、フィンランドとの国境地帯トーネダーレンでの「ぼく」の青春期。かなり幼い頃の思い出から、「ビートルズのロックンロール・ミュー…

緋色の記憶/トマス・H・クック 訳 鴻巣友季子

訳者あとがきにあった「雪崩を精緻なスローモーションで再現するような」(とアメリカで評されているというくだり)、おお、言い得て妙!そういう小説でした。ミステリ…と括っていいのかな?物語は、過去の一点に向けて回想をめぐらして収束していく形式。か…

クレーン男/ライナー・チムニク 文・画 矢川澄子 訳

そもそも、いしいしんじを知ったのは第8工場http://www.fac8.com/のゆうこさんが紹介してくれた「プラネタリウムのふたご」から。そしてまたゆうこさんから、いしいさんが好きならば、と教えてもらったのがこれ。クレーン男。 筆者本人による線画の挿絵が素…

O・ヘンリーミステリー傑作選/O・ヘンリー 小鷹信光 編・訳

ISBN:4309460127 本は買うか借りるか、家に眠っているのを引っ張り出す、んですが、これはそれ。家の本棚から引っ張り出し。アメリカ近代文学、短編の名手。なぜか両親が好きで、小さい頃から勧められていたので疑いもなく読んでいたのですが、今回ふと、ま…

シティ・オヴ・グラス/ポール・オースター(訳:山本楡美子・郷原宏)

ISBN:4042664016 ポール・オースターのデビュー作だそうです。オースターは最近の柴田元幸さんの訳でしか読んだことなかったので、ちょっと文体違って感じてしまったかな…。 はじまりは真夜中の間違い電話。作家である彼を探偵と間違えての事件依頼。ミステ…

白い犬とワルツを/テリー・ケイ 兼武進訳

妻を失った脚の悪いおじいさんの生活。優しかったりお節介だったり勘違いしたりする子供たちや、古くからのお手伝いさんだった女性や、若い頃の思い出の土地と同窓会、本当に大好きだった奥さん…そしてどこからともなく現れた白い犬。一人称三人称入れ替わり…