内なる宇宙 上・下/ジェイムズ・P・ホーガン 訳:池央耿
そして三部作終了後の4冊目を読破。いやはや。このシリーズ、一作目をワタシがあまりに褒めていたので、父も一緒になって読んでいたのですが、曰く「面白いんだけど、どんどん荒唐無稽になって行くような」。
この4冊目は更に荒唐無稽ですよ。破綻はしていない(と思う)のだけれど、シンプルな作りであった一部、二部に比べて、どんどん要素が盛りだくさんになってしまっているのは確か。内容は三部目「巨人たちの星」のその後、惑星ジェヴェレンを統べるガニメアン達に、ハントとダンチェッカーを含む地球人メンバーが協力するところから話は始まり。ルナリアン研究から果ては宇宙人を連れ帰ったハントに、上官コールドウェルが冗談で「あとは宇宙を持ち帰るくらいか」というような軽口を叩いたのが本当になるという話です。…ってそれじゃあわからないよな。かなりこじつけた論理が展開するので、シリーズ通してこの世界にどっぷりはまっている分には違和感ないですが、この作品だけ読んだら少し抵抗を覚えるかもと思いました。
読み終えた感じでは、二作目「ガニメデの優しい巨人」が一番面白かったかな。