クレーン男/ライナー・チムニク 文・画 矢川澄子 訳

クレーン男
そもそも、いしいしんじを知ったのは第8工場http://www.fac8.com/のゆうこさんが紹介してくれた「プラネタリウムのふたご」から。そしてまたゆうこさんから、いしいさんが好きならば、と教えてもらったのがこれ。クレーン男。
筆者本人による線画の挿絵が素朴で素敵な味わいで、翻訳がそれをちっとも邪魔していない。なんだかゆっくり味わいたい本なのだけれど、続きが気になって、いかんいかん、と立ち止まって、でもついついぐんぐん読んでしまって。気が付いたら駅をふたつ乗り越して約束に遅刻。反省。でもそれだけ引き込まれる一冊でした。とぼけたクレーンの絵がたまらない。クレーンに住みつき、意のままにクレーンを操る「クレーン男」と親友だったレクトロ、12人の市会議員、象、海賊、戦争、親友の鷲。いしいしんじワールドとどこかの空で繋がっている世界がここに。
奥付を見たら、訳者はP・ギャリコやM・エンデ、ぞうのババールなども訳しておられる。そういえばどこかで見たお名前のベテランさんだったのでした。なるほど。