2006-01-01から1年間の記事一覧

鬼平犯科帳(二)/池波正太郎

ISBN:4167142546 そしてさくさくと読み終わる2冊目。鬼平ファンのサイトなどを覗いてみると、「好きな盗賊」だとか言い募ってるのがおかしかったのだけど、ああ、わかるかもー。となってきた。これからますますスバラシイ親分が出てくるのでしょう。登場人…

耳のこり/ナンシー関

鬼平の傍らでナンシー関。いや、貸して貰ったのでうきうき読んでしまいました。ナンシー関というのは、そうそう、こういうのだよな、うんうん、と。浅い知識しかなかったワタシが納得する一冊でした。著名人をひたすら斬ってゆきます。だいたい2000年頃の話…

鬼平犯科帳(一)/池波正太郎

ISBN:4167142538 最近読書熱がまた高まっており、 新しい本を読み尽くしたので親の本棚に手を出すことに。 ワタシの本棚とかぶらないところで 内田康夫と 浅田次郎と 池波正太郎 というのが文庫でほぼ制覇されているのは知っていた。 で、内田・浅田はたまに…

水に眠る/北村薫

引き続き短編集。最近短いのばっかり。好きなんだけど、一瞬で読み終わるな…。話は比較的どれも軽口だったかも。最初の「恋愛小説」がちょっと違和感…不思議系だったので不安になったけれど、あとはまあ大丈夫でした。「くらげ」と「かとりせんこうはなび」…

間違いの悲劇/エラリー・クイーン

最近軽い・薄いのばかり手をつけて、一日一冊ペース。どんだけ不経済かって話ですよ。とりあえずここを見ているよくワタシと会う友人たちは、何でもイイから本を貸してくれるといいよ。逆に「(ここ読んでると)僕はもう自分で本を買わなくてもいいように思…

十二人の手紙/井上ひさし

ISBN:4122007216 短編集。書簡形式。趣向を凝らした手紙の文面で物語りが綴られる。「同封した戯曲」を読ませたり、もしくは「出生届」「死亡届」「家出人捜索願」だったりで話を進めたり、出されなかった手紙だったり、もういろいろです。人の哀れさ、みた…

世界の果てのビートルズ/ミカエル・ニエミ 訳 岩本正恵

スウェーデンの大ベストセラーだそうです。スウェーデンと云っても小洒落たストックホルムではなく、北部の、雪に埋もれた、フィンランドとの国境地帯トーネダーレンでの「ぼく」の青春期。かなり幼い頃の思い出から、「ビートルズのロックンロール・ミュー…

三谷幸喜のありふれた生活4 冷や汗の向こう側/三谷幸喜

どうでもいい話から入ります。ワタシ、これ1〜3まで持ってるんですよ。そしてそれらを父に貸したことがあったの。4も勿論買うつもりだったの。ただ、ちょっと忘れていて、数日空いてた…ら、父が買ってた!「ほら」と貸してくれたのですよ。嬉しい。嬉しいの…

冒険の国/桐野夏生

1988年第十二回「すばる文学賞」最終候補作のリメイク、ということで元は桐野夏生デビュー前の作なのかな。昨日のに引き続き、図らずも31歳独身実家暮らしの女性という微妙な設定が近しい主人公…。この本では36歳の姉もまだ実家にいるんですけどね。そして舞…

タンノイのエジンバラ/長嶋有

長嶋有2冊目。短編集。この人の文章、好みだ。一編一編、雰囲気は結構変わるのだけれど、多かれ少なかれ「家族」が描かれるのが共通項か。図らずも「夜のあぐら」と「三十歳」の2編が独身同世代女性が主人公で、あー、と思わされ。大して年が変わらない(…

ないもの、あります/クラフト・エヴィング商會

着想は面白い。よく耳にはするけれど、一度として見たことのないものたち、あります、というクラフト・エヴィング商會さんの商品紹介カタログ、かな。たとえば…堪忍袋の緒、左うちわ、思う壺、助け船、転ばぬ先の杖、目から落ちたうろこ、一筋縄、大風呂敷……

緋色の記憶/トマス・H・クック 訳 鴻巣友季子

訳者あとがきにあった「雪崩を精緻なスローモーションで再現するような」(とアメリカで評されているというくだり)、おお、言い得て妙!そういう小説でした。ミステリ…と括っていいのかな?物語は、過去の一点に向けて回想をめぐらして収束していく形式。か…

東京タワー/リリー・フランキー

だいぶ評判の一冊。友人に借りて、そして確かに一気に読みました。リリーさんの文章は敷居が低くて間口が広くて、入りやすい…と最近読んだ何冊かで理解してましたが、オカン…リリー・ママンキーなどと他のエッセイでは呼ばれていたりしたおかーさんの思い出…

雪は天からの手紙/中谷宇吉郎

雪の結晶の研究で著名な物理学者中谷宇吉郎さんのエッセイをあつめた「岩波少年文庫」。すっごく面白かった。雪の結晶の実験に関する話は読んだことあったかな、と思いましたが、とにかくそれ以外も文才があって、真摯に物理学に取り組んでらして、視線が暖…

月の砂漠をさばさばと/北村薫 画・おーなり由子

趣向は違うけれど濃い目の本が続いたので、優しい感じのを。鯖の味噌煮をつくりながら「月のーさばーくをー さーばさばとー さーばのー味噌煮がー 行きましたー」と歌ってしまう作家のお母さんと、9歳のさきちゃんの2人きりの生活を綴った一冊。おーなり由…

アースダイバー/中沢新一

著者は哲学や思想の人。東京を近世どころか古代まで遡って、沖積期洪積期の地形を地図にプロットしたものを元に語る東京論。都市史や建築史をやっていると、どうも人の手が入ってからの、遡っても太田道灌くらいの東京から考え始めてしまうのだけれど、勿論…

本格小説/水村美苗

物語は3人の語り手によって紡がれる。 まず、作家水村美苗の一人称による「本格小説の始まる前の長い長い話」というタイトルの序章。アメリカで過ごした少女時代の「東太郎」との関わりが語られます。「私」は成長し、小説家となり、アメリカの大学で教えた…

リトマス試験紙

2005年振り返り、を書きながら思い出したこと。 挙げた「翼はいつまでも」。あるバーのマスターが勧めてらした本で、この本の受け取り方は、その方にとって人を見るリトマス試験紙になる…と捉えようによっては怖くなってしまう一冊として挙げられてたんだ。…

2005年に読んだ本から

雑誌の特集であれば12月号でやらねばならないような、振り返り。ごくごく個人的読書好みから、去年読んだ本の中で印象深かったものを思い出してみる。ちなみに新しく読んだ順になっております。取捨選択、悩んだけれど、インパクトが強かったもの、好みで気…

小さなスナック/ナンシー関 リリー・フランキー

ふたりの、最初で最後の対談集。対談だから交互に喋ってるわけなのだけど、発言の頭についてる「リリー」「ナンシー」を何となく読み飛ばしてしまうもんだから、「リリー」が喋ってるつもりで読んでると、「ナンシー」の発言だったり、その逆も何度も。文章…

[独白]新年あけましておめでとうございます。 はてなのデザインを変えてみました。 ついでにコメント欄もつけてみました。 おすすめ本を教えてもらいたいです。 が自分サイトのbbsとごちゃごちゃしそうになったら また止めるかもしれません…。大晦日に地元で…