ないもの、あります/クラフト・エヴィング商會

ないもの、あります
着想は面白い。よく耳にはするけれど、一度として見たことのないものたち、あります、というクラフト・エヴィング商會さんの商品紹介カタログ、かな。たとえば…堪忍袋の緒、左うちわ、思う壺、助け船、転ばぬ先の杖、目から落ちたうろこ、一筋縄、大風呂敷…すべて味のある挿画入りで、ご紹介。
あーでもな、着想いいのに、本のつくりも装丁も悪くないのに、ちょっと文章がつまらないんだよなあ。惜しい。惜しいです。「先輩風」ってのはちょっと面白かったけど。挿画はスプレー式の香水瓶みたいなモノ。

…そうして、一瞬の隙をつき、ポケットからおもむろに本商品<先輩風>を取り出すのです。
取り出したら、素早く、
「しゅっ」
と、吹かせます。
もちろん「風」を送り込んでいることを、後輩に気づかれぬよう、わざとらしくなく、しかし着実に「しゅっ」とやります。

巻末に赤瀬川源平さんが文章を寄せています。「とりあえずビールでいいのか」。「優柔不断術」でも出てくるネタ、「とりあえずビール」に関する素晴らしい(?)短文。まあここだけでもこの本買った価値ありか。
↑そして「はてな」での引用記法を覚えた(枠内は引用です)(今更)。