2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

二週間の休暇/フジモトマサル

人間の女性が主人公。静かな世界…鳥の国?に迷い込んで、自分が誰かも思い出せないのだけど、なんだかしっくり溶け込んで生活してしまっていて。タイトル通り、ちょっとだけ、現実から離れての休暇なのですが、淡々と、いいなあ。と。物語の中で出てくる「給…

タイムマシン/アニリール・セルカン

東大の建築学科の教員であり、科学者。大学界隈では有名人なので前から存じ上げておりました。 この本は、セルカンさんの実体験を元に書いた、小説。スイスの寄宿学校を退学処分になった13人の少年たちが、タイムマシンを作ろうとする話。ノーベル賞受賞者と…

おまけのこ/畠中恵

四冊目。着々と。 三冊目「花かんざし」で登場の於りんちゃんと、お雛さんがまた登場。こういう、後になってまたあのときの話と繋がりが…、みたいなのが多いのは、シリーズ読者には嬉しい仕込みですよね。いやだから。サービス上手なんだよなー、この作家さ…

ねこのばば/畠中恵

三冊目。今更気づくけれど、1冊目だけ長編で、その後は短編集なのね。 貧相な奉公人が福の神か!?という「茶巾たまご」は皮肉もあってよし。佐助の過去のものがたりも、「仁吉があったなら佐助の話も読みたいわー」と思う読者(女子)ココロをわかってらしゃ…

ぬしさまへ/畠中恵

二冊目。短編がいくつか。前作ラストで話題に出て気になっていた、腹違いの兄「松之助」がきちんと描かれる。これまた優しい筆致で。三人称で書かれているのだけれど、一人称なひとりごとが普通に挟まれて、なんだか不思議な文章。ついつい引き込まれてしま…

しゃばけ/畠中恵

ファンタジーノベル大賞優秀賞。単なる時代ものではなく、妖怪…妖(あやかし)たちが出てくるところが、ファンタジー? でも、江戸の風物、町や人の描写がナチュラルにとてもうまくて、建物にしろ、日本橋の通りにしろ、かなり鮮やかに情景が思い浮かぶ小説…