くちづけは眠りの中で/リンダ・ハワード  訳 加藤洋子

くちづけは眠りの中で (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)
二見文庫のミステリ・コレクションていうんだけど、これミステリーじゃないよな!?違うと思うぞ。女性主人公モノ。CIAの雇われ殺し屋リリーは37歳で、ある復讐の為に職務を捨て敵討ちに走る。冒頭でメインの敵を殺すのだけど、そこらへんまでの緊迫感がピークだったような。。。そのあと、CIAからも復讐したイタリアマフィアからも追われるリリーに一気にロマンスが芽生えてしまうわけですが(なんせ作者は「ロマンス小説の部門でさまざまな賞を受賞」らしいし)。しっかしそんなに長年プロとして命を張ってきたリリー、スウェインをやすやすと信じすぎだろう。だってどう考えても怪しいじゃないか。ときめいてもいいけどもさ、でもさ、そんな殺し屋稼業まで話すか!?…というわけでまあ娯楽小説としては楽しめましたが最後の大仕事もなあ。ちょっと簡単過ぎたしな。書き出しが秀逸なので、作者もそれに酔ってしまったんじゃないのかしら。あと女性作家にしてはやたらとセックス描写が赤裸々で長いっす。だからロマンス小説?ハーレクイン?