西の魔女が死んだ/梨木香歩

西の魔女が死んだ (新潮文庫)
童話?ファンタジー?と思ってなんとなく眺めていただけだったのを、読んでみました。普通に面白かった。最後のシーン、1ページの中央に2行だけのあの一文。しまった。ヤラレタ。電車の中で鼻の奥がツーンとしました。いや、そこまでは面白いけれどそんなに感情揺さぶられる話しではないし、ふむふむ、と読んでいたのだけどね。どう終わるのかな、と思っていたのだけどね、この2行に素直に感心。
ストーリーは単純で、学校生活に馴染めない中2の女の子が、暫く田舎のおばあちゃんちで過ごし、その生活を通していろいろ学ぶ。と、書いてしまうと全くおもしろみがないのですが、大丈夫、「魔女の修行」含め子供だましでなく、ちゃんと面白い。そして、主人公は14歳にしては難しい言葉を使って大人と会話する…気がしたけれど、それはステレオタイプな子供の描き方に慣れていただけで、実際のちょっとかしこい中2女子はこうなのが本当かも、と思わされる。自分はどうだった?