終戦のローレライ3、4/福井晴敏

終戦のローレライ(3) (講談社文庫)終戦のローレライ(4) (講談社文庫)
やっと後半出ました。分厚いですよ。伊507の運命や如何に。謀議、裏切り、仲間割れ、ありえない計画、そして戦闘で息もつかせぬ展開。物語の舞台も潜水艦内、南方の島、日本、連合国軍と目まぐるしく変わり、ついに原爆は投下され…。テニアン島へ近づいてからの白熱の戦闘シーンは長いのだけれど、とにかく絹見艦長のかっこよさで許す。ご都合主義だけど奇跡。許せる。4巻の半分まで一気に読みました。欲を言えば浅倉良橘の最期はあれでは勿体ない気も。
伊507が沈むところで終わってもよかったんじゃないかな、ともちらと思いましたが。パウラと折笠征人のその後をあんなに長く書く必要は…あったのかなあ。いやないな。映画原作前提という作り方のせいでしょうか。恋愛要素よりは艦内の人間模様が面白い小説でした。
2巻と4巻に解説付きですがどちらも人選間違ってないかしら?という感想。