深追い/横山秀夫

深追い (新潮文庫)
本屋で見つけて衝動買い。横山秀夫の文庫だー♪ということで。これまた警察小説・短編集。大興奮の「第三の時効」とはまた別で、「陰の季節」ほど裏方ばっかりでもなく、警察という組織のいろんな部署の人物が、三ツ鐘署という同じ署内でそれぞれ描かれる。
例によって人間の哀れなところ、弱いところを容赦なく描く部分もあり苦しいのだけど、救いが見える話も増えたというか…人情味と表現しちゃうと違うかもしれないけど、駄目な部分を抉るように描写する一方で、良いところも描かれてる…読んだ中では「真相」なんかより…と思いましたわ。
遺失物担当、そして署内の花壇担当!?の園芸好きおじいちゃん署員が主人公の「人ごと」は悲しいけれど優しくてよかった。