十角館の殺人/綾辻行人

十角館の殺人 (講談社文庫)
長編は初めて読む作家。年末を過ごすために、東京駅のBOOK GARDENでこれと水村美苗の「本格小説」を買いました。このまえの坂口安吾で、俄に推理小説熱が復活。帯に「BOOK GARDENオススメ」とあって「孤島の館で起こる事件の数々ー映像化不可能!!と言われる孤島ミステリーの傑作!!」なんて煽るもんだから、うーん、期待しすぎてしまったかなあ。クリスティーを超える、まで書いてあったけど、超えてないっすよ。偏見かな。面白かったけどね。
猟奇事件のあった無人島の「十角館」に、大学のミステリー研究会のメンバーが合宿をはり。同時並行で合宿には行かなかった(元)メンバー達と素人探偵のような男が事件の探索を行い。無人島と本土(でいいのか?)の話が同時並行で一日ごとに語られる形式。ミステリ研のメンバーには錚々たる推理小説作家達のニックネームがついていて、エラリィにアガサにカーにルルゥに…。そのへんの作家名や、いくつかの小説ネタはワタシレベルの推理小説ファンでも楽しめるものでよかったですが。
「こいつ怪しい」って思った犯人が当たったので、拍子抜けしたわけですが、まあたまたまかもな。この人の本で「これは!」というのがあれば教えて欲しいです。とりあえずこれで2005年読み納め。