わたしとボサノバ

ka_ya2005-11-29

asin:B000BDJ4A8
今月はあまり本を読まなかった…というところで、これも本じゃないのですが。「わたしとボサノバ」というコンピレーションアルバム。選曲をしたBAR BOSSAの林さんという素敵なマスターさんが書かれた短編小説が、ジャケットについているのです。松長絵葉さんという方の写真も柔らかで優しく、紙の手触りが気持ちよく、封筒のように開けて出すCDもお洒落なつくりになっております。林さんブログによると、ディレクターの指示は「井の頭線で一人暮しをしている女性が仕事から帰ってきて一人で聴くボサノバ」というものだそうで。ついでに「かつてのオリーブ少女、現在クウネル世代」向けだそうで。仕事してないし、井の頭線沿線でも一人暮しでもないけれど、「かつてのオリーブ少女」だけ合ってる身として楽しませていただきました(クウネルは創刊3号くらいまで購読)。
で、内容内容。小説はほんとうに短いものがたり。男性が書く女性一人称。タイトルは「おいしい水」。学生時代の恋。ちょっとせつない。…江ノ島、映画、絶対褒めないエピソード。小道具の使い方が上手なので、するりと入り込めた軽いけど静かな物語は、最後に「おいしい水」の意訳的邦訳をのせて終わる。ああ。そんな歌なのか。そうか。そこでちょっとうるっと来てみた。
アルバムは小説タイトルの「おいしい水」から始まり。春の如く、オルフェのサンバ…インストも含め17曲。ワタシでも聴いたことのある有名な曲もあり。でも知らなかった名曲もあり。そう、一人で静かに聴くアルバムということだけれど、更に、外は雨、という感じがします。6曲目「雨(chuva)」10曲目「やさしき調べ(Carinhoso)」が素敵でした。ジャケットには日本語の曲名とミュージシャン名。歌詞カードには原語のタイトルとミュージシャン名と歌詞。そんなところも些細なことだけれど、嬉しいつくりだなあ、と思いました。
HMVでは人気と伺ったので、これはタワレコで買ってみました。一緒に購入したビートルズアルバム『Apple Of Her Eye りんごの子守唄』も和みます。
asin:B000B56OS6
BAR BOSSA http://barbossa.com/