消滅飛行機雲/鈴木清剛

消滅飛行機雲 (新潮文庫)
また生協書籍部。これも若手の作家さん…この人は5つ年上。とりたてて繋がりのない短編集。作家本人もあえて繋がりとか一貫性とかを持たせたくなかった模様。激務サラリーマンだったり、自転車で走る少年だったり、変人芸術家の恋人を持つ女性だったり、主人公もばらばら。どれもあっさりしています。画が思い浮かぶ描写は上手かもしれないけれど、ちょっと人が「簡単」すぎる気がしました。それってそんな単純な説明でよいの?みたいな。
あと、幾人かタイプの違う女の子が登場しますが(そのうち一人はモデルがいるそうですが)、それぞれ作者の思い込みが反映されすぎていて、ちょっと男性のひとりよがり的な描写が多いのでした。女性が読むと「ふーん」って感じかと。