ラッシュライフ/伊坂幸太郎

ラッシュライフ (新潮文庫)
気になっていた作家を大学生協書籍部で発見・購入。こういうの、何て言うんですか。「群像小説」でよいのか?5つの並行する物語が、錯綜して絡み合って、でもそれぞれ進んでいく。登場人物は魅力的なのもそうでないのも取りそろえ、そしてまたそれぞれの物語がきちんと描き込まれているので、時間軸が行ったり来たりするのも、あまり気にならない。上手。モチーフとされるエッシャーの絵についてのくだりや、「ラッシュ」(lash,lush,rash,rush)の説明的表現なんかはちょっとくどいのだけれど、総合的に面白かったのでヨシ。です。他も読みたい作家さん。そして4つしか歳が違わない。おお。
で、生協書籍部ですが、最近小説コーナーに力を入れているようで。3坪もないんじゃないか、という狭い書店なんですが、1コーナーだけ、最近の話題作・文学賞受賞作だったり、理系でも受けそうな本だったり、書店員のおすすめっぽい一冊だったりの棚が出来てまして。前はあんまり気にしていなかったのだけれど、担当者が変わったのか、最近読書欲をそそるタイトルが多くて目が離せません。1割引で買えるし。