真夜中の五分前−five minutes to tomorrow side-A/本多孝好

真夜中の五分前five minutes to tomorrow side-A

短編集「ミッシング」を読んで、うーん、あんまり。と思っていた本多さん。ミッシングもこれも、するりと読めます。軽ー。嫌いな文体じゃないんだけど、そして多分ものすごく偏見なんだけど、この主人公のような、とらえどころのない、しかし会話がすごく独特で頭の回転良さそうな、男性が。比喩とかうまくて、しかし淡々としていて、世間と相容れない自分を肯定していて、という男性が。そういうの。それは村上春樹でいい、という。
うまく言えないな。そういう男性が出てくる小説は、ワタシは村上春樹を読めば満足なので、もうそれでおなかいっぱいなのです。ほんっと独断と偏見なので、ほっといてくれていいんですが。ちょっと違うんだろうけど。大崎善生佐藤正午にも、ほのかに感じたことある感想。ファンの方には失礼かもしれんが、ワタシにとってはそういう感じ。
で、この本はside-Bという続刊があるらしいので、そいつは読んでおきたい気もしています。