パンツの面目 ふんどしの沽券/米原万里

ロシア語通訳 故米原万里さんの一冊。タイトルのまんま。タイトル通りの話を中心に他もありのエッセイ集かと思いきや、違いました。最初から最後まで、パンツとふんどしの話。
勿論米原さんらしく、プラハの学校時代のエピソードを中心に、「下を隠す」恥の概念は後付である、という話しから、ズボンの起源、パンツの起源、ふんどしの起源について、ほかの研究者さんの言説を借りながらもかーーなり詳しく、専門的に調べてらっしゃる。
トリビア的な話もたくさんで、ちょっとヒトに話したくなるようなネタも。(話したくなったところでシモネタなので悩むわけでありますが)
本当は、一生掛けてのライフワークとしたかったテーマだけれど、余命を意識されて、とにかく世に出さねば、とまとめられたのだそうで、この本をベースにした「完全版」の出版が待たれるということです。

パンツの面目ふんどしの沽券 (ちくま文庫)

パンツの面目ふんどしの沽券 (ちくま文庫)