吉原裏同心(六)遣手/佐伯泰英

シリーズ六冊目。そろそろ停滞気味か?というところで、やりますね(エラソウ)、幹次郎、旅に出ます。吉原の表と裏とを隅々まで物語る仕掛けを少々休んでの道中モノ。評判の「遣り手(やりて)」であったおしまが殺され、その事件解決から物語は始まり。その立派な遺言に心打たれた会所の会頭と妓楼の主とにお供して、おしまの生まれ故郷までお弔いがてら出掛けます。行きと帰りで違う道を辿ったり、旅の描写を細かく入れてあり。
強突張りのおしまの弟の最期なんかは、なんとなく池波正太郎的な哀れも感じさせ。幹次郎強すぎは相変わらずですが、よい気分転換となりました(ワタシが)。

遣手―吉原裏同心(六) (光文社時代小説文庫)

遣手―吉原裏同心(六) (光文社時代小説文庫)