輪違屋糸里/浅田次郎
久しぶりの浅田次郎。新撰組芹沢鴨、近藤勇、土方歳三…といったお馴染みの面々を、新撰組の浪士がお世話になっていた家々のおかみさんや、芹沢の愛人となった女性、そして島原の女達を通して通して描いている。
輪違屋というのは島原の置屋。糸里はそこの芸妓。島原の太夫の格式というのをきちんと知らなかったのだけど、芸妓といっても祇園とは違い、勿論吉原なんかとは全く違い、半夜、鹿恋、天神と出世?して、最高位の太夫ともなると、帝に謁見を許される最低の位正五位を有するほどの存在であったのね。
…実は新撰組、あまり詳しくないのでここで語られている筋書きがどれだけ知られてる史実と近いのか遠いのかわからないのだけれど、浅田次郎による人間の描き方には結構納得させられてしまった。話は芹沢鴨暗殺までのところで終わり、その後の新撰組の活躍は触れられません。まあ女性たちがかっこよいですよ。
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