メリーゴーランド/荻原浩

メリーゴーランド (新潮文庫)
東京の会社辞めて、田舎にUターンして公務員になり、家族(妻、子二人)を持った30代半ばの男性が主人公。昔は演劇やったりもしていた。民間会社で過労死寸前の勤務をしてた。それが、今回、仕事で人気のないアミューズメントパークの再興に関わることになるのだけれど、やる気も出ないし、役所のしがらみがすごすぎるし、どうしようもないよー…というところから、まあ予想通りの展開。のあとにもう2ひねりくらいあったかな。役所のしがらみ描写はそのぬるま湯・事なかれ主義加減が極まっていてリアル…なのだろうか。やる気なさすぎですが。
解説者が開口一番という感じで「さわやかだけど、若い」と書いているのが、的を射ている感じ。そこそこ面白かったけれど、圧倒感がないのだよなあ。どこかの書評で褒めていたので購入してみた一冊でした。渡辺謙主演で映画化の「明日の記憶」の作家さんだということは読み終えて知りました。