からだの設計図/岡田節人

ISBN:4004303583
岩波新書。副題は「プラナリアからヒトまで」。発生生物学と呼ばれる学問の紹介書。プラナリア。あのにょろんとしたなめくじきのこみたいなやつ、あとトカゲのしっぽなんかの「再生」に関する話からはじまり、「発生」のメカニズムをのっとるルールとなる「勾配」という概念を紹介する前半。
さまざまな変異をもたらす遺伝子の親玉みたいな(ちょっと違うか?)「ホメオ遺伝子」の発見。多細胞生物が多細胞生物であるために細胞どうしをつなぎ止める接着剤となっているのは何か。そのあたりが後半。ハエやカエルのからだで発見された事実は、けっこうヒトにまで敷衍できるということもちゃんと教えてくれます。
生物・化学より物理が好きでした。得意分野ではなかったので眠くはなるのですが、高校生物よりは面白かったかもな。
あとものすごくどうでもいいんですが著者が「節人」さんと書いて「ときんど」さんと読むそうで。驚いた。

追記:こんなおじいちゃんだ
http://www.brh.co.jp/s_library/j_site/scientistweb/no30/index.html