時生/東野圭吾

時生 (講談社文庫)
可もなく不可もなく。でも盛り込みすぎ感。遺伝性の不治の病、親の愛情、時を越えて父のもとへと現れる未来の息子、生い立ちの不幸に自棄になっている若い男、愛想を尽かす恋人、政界がらみのスキャンダルでの逃亡・誘拐・監禁・救出、明かされる出生の秘密、過去を変えてはならないパラドックス、戻った現実に訪れる死。思いつくだけでこれだけ(ネタバレあってすみませんが)。これはそういうお約束盛りだくさんを書きたかったのかなー。それならいいんじゃないでしょうか。と。東野さんはお話つくるのはとてもうまいけれど、ワタシの趣味的には人物が魅力的でない感じが強いです。拓実も千鶴も時生もなあ。もう少し感情移入出来るくらいだと違うと思うんだけど。