燃えつきるまで/唯川恵

燃えつきるまで (幻冬舎文庫)
5年付き合って、結婚の約束をした彼に突然の別れを告げられる30代・仕事に頑張ってる女性が主人公。最初はただ単純にショックで、受け入れられなくて、体調を崩して…それが相手の男性に、すぐに結婚を意識する新しい彼女が出来たと知って、歯車が狂い始める。主人公はどんどん思い詰めてしまって、ええと家宅侵入やら無言電話やら。勿論元彼にもばれてしまう。仕事はミスばかりで干されてしまう。ずぶずぶ沈んでいく音が聞こえるー。
だいぶ大袈裟な気がしていたのだけれど、専業主婦女友達の、働く女性への嫉妬、慕ってくる後輩へも疑心暗鬼、新しく知り合った友人が元彼にストーカー行為をして捕まるのを見たり。周囲の人も信じられなくなってしまうんだな。みんな下心あるように見える、という描写が真に迫っていて、なんていうかそれが怖かった。
最後にしっかりと立ち直るのが救いです。