7編の短編集。池田小学校の事件をきっかけに書いたという一つめの話は親友を喪う小学生の男の子の話。それを皮切りに一話一話、何かを喪った人たちが立ち直る、という流れになっている。人が死んだり何かを喪ったりする話が悲しいのは当たり前で。でもやはりこの人は話を紡ぐのが上手い。七話全てが最高水準、ではないけれどまあ打率のいい短編集だと思う。変な言い方だけど。
一つ目と七つ目の話で、電車の中なのにちょっと涙が。涙腺緩んでます。石田衣良、よい…と思ってるんだけど、でも自分で買う気にはならないのが微妙なのかしらん。