ペンギンの憂鬱/アンドレイ・クルコフ 沼田恭子訳

ペンギンの憂鬱 (新潮クレスト・ブックス)
ロシア語で書くウクライナの作家。新潮クレストブックの新しめの一冊。タイトルと表紙に惹かれて購入。ジャケ買い?。憂鬱症のペンギンと暮らす売れない小説家が、新聞に載る著名故人の追悼記事を書くようになって、気付けばいろいろ巻き込まれ…というお話。ペンギンがいなくて、訳の調子を変えれば、ハードボイルド小説になりそうなストーリー。でも実際は要所要所にペンギン。おもしろ…かったことは面白かったんだけど、訳が。会話文がへたくそ。やたらと「……」「!」が多用され、30代後半男性とは思えない主人公の言い回しなど、いちいち引っ掛かってしまいまして、残念でしたわ。原文に忠実なのかしら。