2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

幸福な食卓/瀬尾まいこ

4編の中で、主人公の女の子佐和子が中2から高2まで成長する。ある事件を経て、すこし不器用な両親と、兄がいる4人家族。学校でのあれこれ。 中学生の描き方が一番上手な感じ(作者は中学校の国語の先生)。高校の合唱練習のくだりは、うーん、ちょっと違…

うたかたの日々/ボリス・ヴィアン  訳:伊東守男

帯には「現代の最も悲痛な恋愛小説」。 でもそんなに悲痛な感じでもないよね…。最終的には悲恋というか悲劇なんだけど。…思い返すと、ちょっとひりひりするけど。 「きれいな女の子との恋愛と、ニュー・オルリンズかデューク・エリントンの音楽」だけが行動…

文学検定?

http://game.spike.co.jp/game/bungaku/kentei.html28/30問正解でした。 まあまあか。勘で選んだのもあったので、ちょっと詐欺。 最初の方は簡単だと思ったけど…蟹工船の船の名前なんて覚えてない。

青空の卵/坂木司

作家名と同姓同名の僕が主人公、ひきこもりがちな友人が探偵役の、ジャンルとしては推理小説。もっと、こう、「安楽椅子探偵」モノかと思っていたら、そうでもなく。ひきこもり鳥井は、人付き合いが下手で、精神的にもとても弱く描かれてはいるけれど、意外…

上海ベイビー/衛慧 訳:桑島道夫

「たちまち発禁処分を受けた中国の大ベストセラー」「ポルノか新人類文学か?」などとコピーのついた帯付きで友達にお借りした。日本でのこの文庫の発売は2001年だし、この煽りやらカバーやらは時代錯誤感が少々。 ココという破天荒な小説家の女性が一人称で…

海の仙人/絲山秋子

絲山秋子さん二冊目。でもオフィシャルサイトの日記を知ってから、ちょくちょく見ていたので、勝手に何となく親近感。 「海の仙人」は短編よりの中編、くらいの薄さではあるのだけど(字も大きめの印刷だ)、読後感はなんだか大長編を読み終えたかのような感…

ザ・ベスト・オブ・J・G・バラード?/J・G・バラード 訳 星新蔵

SF読みたいよ、と言ってたら貸していただいた一冊。サンリオSF文庫!のJ・G・バラード短編集。確かにSFなんだけど、ちょっとずれるというか、SFだけで片付けにくい一冊でした。宇宙は出てこないしな。物語の肝となる設定はSFチックなのだけど、登場人物た…