2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ブランコのむこうで/星新一

星新一さん。SFショートショートに限って言えば、新潮文庫で出ていた作品は全て読んだと思う。ほぼ小学生から中学生にかけて。あとその勢いで高校くらいまでかかって「人民は弱し 官吏は強し」「明治・父・アメリカ」なんかのノンフィクションも読んで。……

アール・デコの建築/吉田鋼市

珍しく建築書が続いてしまった(珍しくていいのか?)。著者は横国大の建築史の先生で、よく横浜の近代建築関係で目にするお名前でございます。ワタクシは面識がないのですが。そんな先生のご専門、アール・デコの建築に関する広くて深い一冊。まず最初に、…

時間の中の住まい?高橋公子と五つの住まいの現在/日本女子大学高橋研究室の会

1997年に亡くなった、高橋公子さんという女性建築家の設計した住宅と思想についてまとめられた一冊です。て書くと真面目そうだし、難しそうだし、しかも不勉強なことに高橋公子さんよく知らなかったし…でなかなか手を付けずにいたのですが、読み始めたら面白…

「間取り」で楽しむ住宅読本/内田青蔵

お世話になっております内田センセの新刊新書。「間取り」今流行ってるっぽいしな、局所的に。住まいと生活の近代化を、玄関、台所、居間、寝室etc.部屋の役割ごとに分けて語っていきます。日本の現代の、この生活形式というのがそもそもいつから一般化して…

d long life design/D&DEPARTMENT

https://www.d-department.jp/d/vol01/index.html 本じゃなくて雑誌だけど。 どうかな。どうなのかな。D&DEPARTMENTらしい小冊子。「かばんにスッと入る48ページのA5サイズには、深澤直人さんらの注目クリエイターたちの「考え」の連載がほどよく詰まってい…

花芯/瀬戸内寂聴

だいぶ昔の作品と最近のがまざっているのか?の短編集。6編とも人称は変われど女性が主人公。そして多かれ少なかれどうしようもない女の性の匂い。「せい」も「さが」も。表題作は発表当時、子宮という言葉を使いすぎだとかの批評を受けて(瀬戸内さんは「…

東京情報/鈴木伸子

雑誌「東京人」編集の方が、読売に連載していたコラムを大幅加筆したというもの。「東京」に関するあれこれのトピックを各々文庫で2〜3ページ程度でまとめてる。この手の本はあっと言う間に古びる恐れがありますが、まだ出てから2年てとこで、再開発の話…

続百鬼園随筆/内田百ケン

でー、続、を読みました。続の方が真面目な感じです。怒ってる文章とかあるし。そして若ーーいときの作品も収録。17歳のときのモノとか。とてもそうは思えませんわ。老成。 夭逝した友人や恩師を悼む文章がいくつかあるんですが、しみじみと沁みて。そうして…

百鬼園随筆/内田百ケン

百ケン先生のケンの字(門がまえに月)は出せないのですな。知らなかった。というわけで読みかけでうっちゃられてしまったのは百鬼園先生の随筆でした。いや面白かったんだけど。つい。村上春樹が。 いくつかの場所で発表した諸々をかき集めて収録した随筆集…

ふしぎな図書館/村上春樹・佐々木マキ

表紙の羊男と舞うドーナツがえらくかわいいので画像を大きくしてみました。 中身は「図書館奇譚」という、短編集「カンガルー日和」収録のお話をリメイクしたもの。たぶん子ども向け、という意識もあって物語りは簡便化されており。ううーん。好きな話だった…